2009年1月13日火曜日

花王のキーワード広告事例

国内有数の消費財メーカーである花王は、インターネット
黎明期の1995年に自社のウェブサイトを開設した。
早くからインターネットを用いてマーケティング活動を
行ってきた企業としても知られている。

現在では、フェイスケア用品やヘアケア用品、衛生用品、食品、
ペット用品などさまざまなブランドごとに40を超える
ブランドサイトを運営している。

月間ユニークユーザー数100万〜120万人と、
企業サイトとしては特筆すべき集客力を誇っている。

花王では1999年に、乾燥性敏感肌に悩む人に向けた
スキンケアブランド「キュレル」を発売している。
その「キュレル」ブランドを育成するための広告手法として
着目したのが、検索連動型広告だった。

乾燥性敏感肌に悩む方は、1億3000万人の人口のうち3000万人程度です。
テレビCMをたとえ全世帯にリーチさせたとしても、そのうち
実際に商品が必要だと思う方は一握りに過ぎないでしょう。

また、そのような狭いターゲット層に向けた商品ですから、
取扱店も限られています。弊社が直販でカバーしている小売店は
9万店くらいありますが、キュレルを扱っているのはドラッグストアなど
1万1000店。するとCMを見て買いたいと思っても、取扱店がなかなか
見つからないケースも生じるわけで、マス広告を用いた
コミュニケーションは歩留まりが悪く不効率なのです。

当時は、お客様の多くはキュレルというブランド名を
ご存じない状況です。検索は能動的な行動に基づくもので、
お客様の頭の中にないキーワードは検索でも使われませんから、
『乾燥性敏感肌』『肌荒れ』『スキンケア』といった一般的な用語を
300語くらいピックアップして入札しました。

と同時に、広告の見せ方にも工夫を凝らしました。前述の用語で
検索したお客様が知りたいのは、キュレルの商品情報ではなく、
その用語に関する情報です。ですから広告ではブランド名を
ダイレクトに打ち出すのではなく、『乾燥性敏感肌のスキンケア情報』の
サイトだということを、明確にしました。

リンク先のコンテンツも、あくまでも検索ユーザーの視点で構築した。
まずは検索ユーザーが最も知りたい乾燥性敏感肌に関する情報を提示し、
商品情報はその次のステップで見せるようにしたのだ。

せっかくアクセスしてくださったお客様を失望させないためには、
まず前者をきちんと提供し、そのうえで、消費者の態度が変わると
想定できるページまで誘導する必要があるのです。ゴールページまで
たどり着くお客様が少なければ、離脱率などを調べてコンテンツの
見直しを図っていきます。

一般的にはランディングページ=コンバージョンページ
(同社のゴールページ)にするのが望ましいと言われているだけに、
「1995年のウェブサイト開設当初から生活情報の発信に力を入れてきた」
という同社ならではの特色だと言えるかもしれない。
またブランドサイトに信頼できる生活情報を置くことは、
「"インターネットユーザーからの被リンクも獲得でき、
結果としてサイトの検索エンジン最適化にもつながる"」という
効果も期待できるそうだ。

キュレルの場合、検索連動型広告を2005年まで約3年間活用し、
おかげさまでテレビCMを打てるくらいのブランドに成長しました。
『キュレル』というブランド名で検索してサイトを訪問するお客様も
増えています。『乾燥性敏感肌=キュレル』という構図がお客様の
頭の中にできてきた段階で、私たちが期待していた検索連動型広告の
効果は十分に得られたと考えている。

たとえばテレビCMなどで、お客様に新しいコンセプトを提案する際、
そのコンセプトの浸透を加速させるために検索連動型広告を活用します。

最近では『スタイルフィット』という衣料用洗剤で、
『夜洗い』というコンセプトを提案しており、テレビCMの放送
スケジュールに合わせて『夜洗い』というキーワードで検索連動型広告を
出稿しました。テレビCMを見た多くの検索ユーザーを誘導し、
コミュニケーションのスピードを極力速くしていこうという狙いです。
コミュニケーションを取ることに成功し、お客様が当社の生活情報や
商品情報をブログなどで紹介してくれるようになれば、
ブランドサイト自体が自然検索で上位に表示されるようになっていきます。

コミュニケーションの初速を上げるツールが、
検索連動型広告だと言えます。

「SEOの成果が現れるまで集中的に用いる」
「コンセプトの浸透を加速させる」といった検索連動型広告の使い方は
参考になるはずだ。

テレビCMは幅広い層に動機づけできる反面、歩留まり率はよくない。
しかし検索連動型広告は検索したユーザーの大半が見込み客であり、
テレビCMとは違って“深さ”が確保できる。他メディアの広告の
長所と検索連動型広告の長所を組み合わせ、両者の効果を
最大限発揮できる広告手法を考えていくことが大切だ。

http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2009/01/07/3613

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